一年数ヶ月もの間、ずっと情報を追い続けていたレンズ、SIGMA Art 50mm F1.4 DG HSMを発売日の翌日、思い切って購入しました。届いたのは土曜日の夜(この日の昼に行ったポートレート撮影に間に合わなかったのは残念でしたが……。なお、この日に撮ったポートレートについては、後日掲載の予定です)。
そこで、日曜日に西蔵王へ撮影に行ってきました。なお、今日はややテクニカルな視点の記事になりますので、写真そのものがどうかは片目をつむってご覧ください(^^;;
試しにF1.4開放で撮影。美しいボケはまさにとろけるようです。うるさくなくていいですね。しかも、ピントが合っている部分は実に繊細かつシャープです。
これも、開放F1.4。このような写真は、明るい部分の輪郭に軸上色収差によって紫色がまとわりつきがちですが、まったく見当たりません。これはかなり気持ちいいです。
これはF8まで絞って撮ったもの。今まで使っていたレンズと比べるとカメラが変わったようによく解像しています。驚いたのは、この写真のみならず開放絞りで撮影した写真でも、四隅で解像感がほとんど落ちず倍率色収差(色滲み)がないことです。これには本当にびっくりして唸ってしました。
飛行機が通ったので、思わずパチリ。絞りF6.3。手前の花がボケていますが、自然できれいなボケのおかげか、撮影時に感じた「向こう側の飛行機」という印象がよく写っています。
帰り道に、文翔館へ。絞りF2。チューリップが咲いていました。傾いた日の光のとてもいい雰囲気がしっかり写っています。
壁からすーっとつるがのびていました。これも絞り開放F1.4。
愛機EOS 6Dに取り付けたところ。最初はずっしりと重く感じましたが、不思議と撮影していると苦ではなくなりました。むしろ、しっかりしたレンズ鏡筒と回し心地の良いフォーカスリングが好印象です。デザインも質感もかなりよく、「触っていたくなる」デザインと感じました。
実は、50mmはこれで3本目(EF50mm F1.8と、EF50mm F1.4)です(何れも中古、1.8は知人に無期限貸出中)。
EF50mm F1.4は球面収差によるふわっとしたハロもそれはそれで好きだったりしますが、軸上色収差による色にじみがハイライト部で目立ちすぎて結局F1.8〜2.2まで絞らざるを得なかったり、ボケの輪郭がキツかったりうるさかったりすることが気になっていました。そこで、ずっと「F1.4から撮れる50mm」を切望していました。
そこにSIGMAがやってくれました。まさに画質の為ならば一切妥協しないという「Art」ラインで! MADE IN JAPAN、東北は福島の会津製造! そこも魅力的でした。素敵なレンズをありがとう、SIGMA。すっかりファンになってしまいました。
長い間待ちこがれたこのレンズ、最高にお気に入りの一本になりそうです。
※掲載した写真は、すべてEOS 6DのRAWで撮影し、Apple Aperture 3で現像しています。